かげろうぶろぐ

自分の人生は、自分で面白くする。

嵐のタイミング

雨が降る、というのは予想で知っていた。
ネットの予報では、晴れて降って晴れて降って、その繰り返しが一日のうちに何度もある、そんな予報だった。

私は、天気予報はあまり当てにしない方だ。
朝、見ると、予報では雨のはずの時間だったが、外は快晴。気持ちいい陽光。まるで正反対。
新品の自転車を雨に濡らしたくなかったので、こんな予報の日には外に出ない方がいいかと思ったが、ここまで盛大に予報がはずれたら、自分の本能を信じるしかないだろう。

教習所に行って、授業を受け、午後、終わってもなお、晴れていた。これは、今日は降らないのかもしれない、そう思ったが、かすかだが、雨の気配のようなものも意識のどこかで感じていた。
少しの時間なら大丈夫だろう、そう思って、寄り道をしたのが不味かった。

店を出たところで、ちょうどポツポツと雨が降り始めた。
まずいな、と思った。私の経験上、この振り出し方は、一気に来る奴だ。

Uターンして店に戻り、自転車を屋根のある駐輪場に停め、店に戻ると、途端に激しい雨が始まった。
まさに、豪雨だ。透明のガラス越しに見える駐車場は、あっと言う間に巨大な水たまりになってしまった。雨の密度が濃く、視界が悪い。

こういう雨は、タイミングだ。
しばらく待てば、必ず弱くなる。
にわか雨。

思った通り、雨は一時間も待たずに晴れ、といっても空は曇っていたが、私は濡れずに家に帰ることができた。

それにしても、ほんの少しの寄り道をしなければ、雨の降り出す前に帰れていたと思うと、こういうにわか雨にあうタイミングと、それを回避できるかどうかも、自転車に乗るには大事なポイントなのかなあ、と思ったりした。